発想の転換
制約の壁
3年前の我が家のリノベーション時、「マンション」だから、所詮コンクリートの四角いスペース、どうとでもなるだろう!と臨んだところ、全くどうとでもならなかった…という経験をしました。配管だの配線だのの制約が思いのほか多くて、結局ほどほどのことしかできなかった、というような。
今回の実家は「戸建て」ですから、今度こそは!と期待しましたが、やはり制約が多かった。もちろん古いということもありますが、「すでに出来上がっているものを直す」というのは簡単なことではない、ということなんですね。
「妥協」ではなく「ベスト」
ですが、制約が多いことは落胆するばかりではなく、発想の転換を図るチャンスでもあります。
制約という壁が立ちはだかるたび「くそーっ!」と思い、これをどうやっつけようか、あの手この手をぐるぐる考える。さらに、「仕方なくこうなった…」なんていうのは、まっぴらごめんの母娘ですから、選択をどう納得するかも重要。難しいけれど、知恵を絞りだす作業は、とてもワクワクします。
この期に及んで?
難題は次から次と発生しましたが、やれやれ最終と思われた打ち合わせの日、担当のNさんが「実は、大きな問題が…。」な、なにー!?
2階の掃き出し窓にシャッター(雨戸)を設置して欲しいという母の希望がありましたが、エアコンがあるため難しいということが分かりました。エアコンをとるか、シャッターをとるか。その掃き出し窓にはバーチカルブラインドを天井付近から下げたいという希望まであったので、母も私も言葉を失うありさま。
ですが、こういう時こそチャンス到来。
そもそもシャッターは本当に必要なのか?
という、スタート地点に戻ってみることから始めて、
このクローゼット、上部は高すぎて使われていないのでは?
問題になっている掃き出し窓とエアコンだけに注目しがちだけど、冷静に周辺を見まわして、日常の動線を思い起こしてみる。
そしてまもなく…
「それがいい!そうしよう!」
Nさんが、用意してくれていた提案をさらに練って、逆転の勝利!?
さて、どうなったかは、完成後のお楽しみ。
また、ご紹介しますね。
↑部屋の右側壁に後付けされたエアコンは掃き出し窓上部から外へと配管が出ています。左側にはクローゼット。もともとエアコンの位置など想定されていない古い家。
歳をとっていくと頭が固くなる(要するに頑固)、といわれますが、おそらく「ずっと、こうしてきた」とか「これは、こういうもの」という長年の経験が足かせになってしまうのかなと、自身を振り返って思います。
でも、なんだかちょっともったいない。その経験の陰に、生活を快適にする思いがけないアイディアがきっと隠れているはず。見る方向をちょっと変えてみることは、とても刺激的で楽しいことです。
0コメント